エクセルを使用するうえで、必ず押さえておきたいのが、『絶対参照』と『相対参照』です。
これの違いと使い方を知っておかないと、Excelを使いこなすことは不可能といっても過言ではないので必ず覚えておきましょう。
相対参照
相対参照とは、Excelの計算式が入ったセルをコピーして貼り付けた際に、計算式の参照元を自動的に変わる参照方式です。
例えば、下の画像で「C2」セルをコピーして、「C3」セルに張り付けたとします。

「C2」セルでは「=A2+B2」という数式が入っていますが、

「C3」セルには「=A3+B3」という数式に代わっています。
これが、相対参照です。
分かりやすく言うと「C2」セルの数式は、
「A2」セルと「B2」セルを足し算する数式
ではなく、
「2つ左隣のセル」と「1つ左隣のセル」を足し算する数式
となっているのです。
そのため、「C3」セルに張り付けた際に
2つ左隣のセル「A3」と1つ左隣のセル「B3」を足し算する数式に代わるのです。
「一つのセルに数式を入力してコピペで同じ計算を」っていう作業でよく使われるのが相対参照だと思います。

絶対参照
相対参照とは逆に、コピーして別のセルへ貼り付けても、参照元が変わらないのが絶対参照です。
絶対参照の入力方法は、参照元セルのアルファベットの前後に「$」を入力することで、絶対参照となります。
「$」は直接入力してもよいですが、参照元セルを選択した際に、「F4」キーを押すことで自動的に絶対参照にしてくれます。

この状態で「D4」セルをコピーして、「D5」セルから「D10」セルへ貼り付けても、
参照元セルは変わらず、全て「B4」セルと「C4」セルを参照したままとなります。

相対参照と比べると、使い勝手が悪そうですが、絶対参照が便利な場合もあります。
例えば、消費税の計算を行う場合など、計算式の一方を固定したい場合などです。

単価の「B4」セルは相対参照、税率の「C1」セルは絶対参照とすることで、「C5」セルから「C10」セルへ貼り付けると、全ての単価に対して税率をかけることができます。

このように、絶対参照と相対参照を組み合わせることにより、数式の入力が簡単になります。
また、「$」をセルのアルファベットの前だけや後ろだけにつけることで、
「列」だけ絶対参照で「行」は相対参照や、「列」は相対参照で「行」は絶対参照とすることもできます。
数式例 | 参照方式 | 説 明 |
C4 | 相対参照 | コピペすると行も列も変わる |
$C$4 | 絶対参照 | コピペしても行も列も変わらない |
C$4 | 絶対行参照 | コピペすると行だけ固定、列は変わる |
$C4 | 絶対列参照 | コピペすると行は変わり、列は固定される |
絶対参照と相対参照、絶対行参照及び絶対列参照は「F4」キーを押すことで切り替えることができます。
絶対参照と相対参照を使いこなせるようになれば、数式の入力作業は格段に向上するでしょう。
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